蘇芳/デリシャスグレープ
今度はぶどうの精霊だ。
田中家長女、田中美乃梨は明日に迫るぶどう狩り開園までに、何としても苦手なぶどうを克服したい一心で格闘していた。そんな矢先 子どもの姿をした推定年齢50才のぶどうの精霊 蘇芳(すおう)が現れた。
メンタルが弱い50才のぶどうの精霊が、果樹園の娘のぶどう嫌いを克服させる話。
2019/09.06 タイトル・キービジュアル解禁
2019/09.07 撮影クランクイン・アップ
2019/09.20 予告 解禁
2019/09.21 本編 解禁
2019/10.04 メイキング前半編 解禁
2019/10.05 メイキング後半編 解禁
田中果樹園ショートドラマin2019ぶどう編。シリーズとしては11作目となる。
昨年のぶどう編「田中ガーディアン」では田中果樹園を守る守護神が登場。続いて本作ではぶどうの精霊が登場することとなった。
ちなみに初期のタイトル候補は「シンぶどう」「シン蘇芳」。
蘇芳をアシストするバイト2人組ジョンとドゥ 。
名前の由来は日本語で言う「名無しのごんべえ」。アメリカだとこれがジョンドゥと呼ばれ、そのまま名前に当てられている。
完成した脚本でジョンとドゥはバイトであったが、脚本執筆時は一人の青年、蘇芳の付き人・執事的役割の人物であった。
美乃梨。田中果樹園の長女として生まれ、田中果樹園の果物が「実る」ようこの名が与えられている。
脚本当初は、家出した少女がお腹を空かせ、田中果樹園に足を運びそこでぶどうの精霊と出会う話であったが、主人公が成長する姿を重視する為、果樹園の長女なのにぶどうが食べれない葛藤がより感じられる人物設定に変更がされた。
タイトルの蘇芳(すおう)とは、くすんだ赤、黒味を帯びた赤色。また染料となる植物の名前でもある。
ちなみにメイキング動画の蘇芳役の上野愛士のテロップの色が蘇芳色である。
なお当初見た目が大人設定であったが、その年代の役者を確保できないことが事前に判明し、であるならば絶対ありえない真逆の少年がいいと脚本を急遽修正し撮影を行っている。
ジョンドウが蘇芳のメンタルを持ち上げようと二人であの手この手で音頭を取る場面は、当初言葉だけであった。
しかし現場で上野世愛らがボイパや歌をよく歌ったことから、このような音頭付きの持ち上げ方法が取り入れられている。
本作はぶどう狩り開園一週間前、快晴の中撮られている。実がまだ生育途中の為、メイキング動画で見られよう、固い状態でのぶどうで撮影を行った。
美乃梨がぶどうを苦手とした大きな理由が、映画「エイリアン」に登場する卵から羽化するエイリアンを見たから。
監督自身、先日見た映画「ジョーズ」でサメにトラウマを持ってしまったことから、今回このような映画から生まれたトラウマ設定が誕生した。
なお本編でノートに書きこまれた絵は監督自ら撮影前日に10分程で見本を見て書き殴ったエイリアンである。
終盤の陽気な音楽に載せてエンドクレジットが流れるシーンは、脚本上では「ジョンドゥが踊る」とだけ記載。
実際には上野世愛を筆頭に現場で、面白いと思った動きやワードを勢いとノリで撮影。最終的に不思議箱屋史上、一番テンションの高い状態のエンドクレジットが完成した。
脚本が約9ページと短かった為、撮影の入りをいつもより遅くにしたものの、度重なるNG等により撮影時間がかなり押し、終盤のカットはかなり暗い状態での撮影となった。照明に集まる大量の蚊にスタッフキャスト悩まされることとなった。
なお本編は果樹ドラで一番本編時間が短い記録を出していた「トロピカルJK」の7:44より更に短い7:02で完成。
ちなみに本作では収音に使うガンマイクを数年ぶり新調している。
竹中透
脚本
Pudding
撮影・編集・音声・音響・整音・効果音・色調調整
視覚効果・小道具・絵コンテ・スチール・ロケーション
エイリアンの絵・予告 ・メイキング・タイトル
WEBサイト・ポスターデザイン
竹中透
音楽
YouTubeオーディオライブラリ
撮影・メイキング撮影・Special Thanks
田中和幸
ロケ
田中果樹園
アクターズスタジオ 役者スケジュール連携
高橋一成 西村京子